カナダで保育

保育園の園庭づくりアイデア|カナダで実践される“ガラクタ遊び”の価値


今日は週に一度のアドミンの日。朝から夕方まで、ほぼ一日中パソコンの前に座って事務作業に追われていました。子どもたちと直接関わらないこの日は、正直に言えば体力的には少し楽に感じる瞬間もあります。でも、不思議なことに、気がつくと子どもたちの顔を見にクラスへ足が向いてしまう。やはり私は、現場にいてこそ落ち着く人間なのだと、こういう日に改めて実感します。


天気とともに考える、これからの外遊び環境

今日は天気もそこそこ良く、外遊びの時間も特に問題なく過ごすことができました。ただ、バンクーバーの冬はこれからが本番。雨の日が続き、気温も下がってくる中で、「今日は外に出られるかどうか」ではなく、「どんな条件でも、どうやって外遊びを成立させるか」という視点がますます重要になってきます。
外遊びは、体を動かすだけでなく、気分転換や情緒の安定、友だちとの関わりを深める大切な時間です。BC州の保育に関する州の基準においても、天気が悪いからといって簡単に削ることはできません。だからこそ、園庭の環境や遊具の在り方が、これからの季節を左右すると感じています。
うちのセンターの園庭は、ちょうど去年リノベーションを行い、遊具自体は新しく、安全面も整いました。一方で、きれいに整備された分、遊び方がある程度決まってしまい、子どもたちが自分で遊びを発展させる余白が減ったようにも感じています。そこに、今の園庭環境の課題があるのではないかと考えるようになりました。


子どもが「挑戦」できる遊具をもう一度

リノベーション前に園庭に置いてあったドーム型のジャングルジムは、子どもたちにとって特別な存在でした。登る、ぶら下がる、またぐ、くぐるなど、決まった使い方がなく、年齢や発達に応じて自然と遊び方が変わっていく。まさに「挑戦する余地」がたくさん詰まった遊具だったと思います。
ただ、長年使っていたことで老朽化が進み、子どもたちが登ると揺れが出るようになってしまいました。安全を最優先に考え、リノベーションを機に撤去する判断は必要だったものの、あの遊具がなくなったことで、園庭全体の遊びの幅が少し狭くなったことは否めません。
現在設置されている遊具は、それぞれに挑戦することもあり、良い点もたくさんあります。ただ、あのドーム型ジャングルジムのように、一つの遊具を子ども自身が工夫して使いこなす場面が減っていると感じ、もう一度設置できないかディレクターに相談しました。
うちの園庭はコミュニティセンターの屋上にあり、夏の間は一般の利用者も運動スペースとして使っているパティオがありますが、冬の間は閉鎖されています。そのため、冬季限定であればそこに設置できる可能性が見えてきました。ただし、夏場の保管場所や、設置・撤去の手間を考えると簡単ではありません。理想と現実の間で、どんな形が一番良いのかを、慎重に見極めていく必要があると感じています。


ガラクタが宝物になる、保育士の目線

外遊びのおもちゃについて考えるとき、できる限り自然素材を使いたいという思いがあります。木や石、竹などは、触感や重さ、匂いなど、子どもたちの感覚を豊かに刺激してくれます。一方で、雨の多いバンクーバーでは、理想だけでは済まない現実もあります。屋外で使うことを前提としていない素材は、すぐにカビが生えたり、腐ってしまったりするため、管理には細心の注意が必要です。
以前、臨時で来ていたマネージャーが、ピックアップトラックを使って木の切り株や大きなコイル、タイヤなどを運んできてくれていたことがありました。一般的には処分されてしまうようなものでも、子どもたちにとっては登る、転がす、並べるなど、遊びを広げる最高の素材になります。こうした「見立てる力」を引き出せる環境こそ、外遊びの醍醐味だと感じています。
最近は竹素材にも目を向け、AmazonやFacebookのマーケットプレイスをこまめにチェックしていますが、なかなか条件に合うものは見つかりません。新品はどうしても高額になりがちです。そんな中、今日は竹の筒状の素材を2つで2ドルで譲ってもらうことができました。オンラインで簡単におもちゃを買う方が楽なことは確かですが、現場で本当に使いたいものは、自分の目で確かめ、足を動かして探す必要があると改めて感じています。


まとめ

アドミンの日は、子どもたちと直接関わらない分、保育環境そのものと向き合う時間になります。BC州の保育基準(レギュレーション)に沿いながら、天候に左右されやすいこれからの季節に、外遊びの質をどう保つのか。それは、園庭の使い方や遊具、そして素材の選び方に表れていきます。
必ずしも高価で整った遊具が必要なわけではなく、子どもたちが自ら挑戦し、遊びを広げられる余白があることが大切です。効率よりも現場の感覚を大事にしながら、子どもたちの「やってみたい」を支える環境づくりを、これからも丁寧に続けていきたいと思います。

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